個別銘柄の分析

オリックス(8591)の株価分析|業績抜群なのに安い理由とは?買い時と投資戦略も解説します。

割安銘柄として有名なオリックス。

業績抜群なのでチャート的にも指標的にも買いのチャンスに見えるかもしれません。

しかし、私の意見は真逆。

大金を投入するのはあまりにリスキーだと考えています。

この記事ではオリックスの株価を分析して最適な投資戦略を説明します。

オリックスの株価が安い?理由

オリックスの株価が上がらない理由は「大口投資家が買ってこないから」です。

*株価は個人投資家の小銭ではほとんど動きません。

先程の10年チャートを見れば分かる通り、株価が大きく動いたのは「アベノミクス」のときです。

画像出典:Yahoo!ファイナンス

大規模な金融緩和政策に伴い、株価はボックス圏を切り上げています。

このときは(買うべき理由があったので)機関投資家が大量に買っています。

 

そして、ここ5年は(機関投資家の)持ち合い状態が続いている模様です。出典:Yahoo!ファイナンス

1,500~2,000円のボックス圏で平衡状態。

・機関投資家が買ってこない

・機関投資家が売ってこない

つまり、大きなイベントがないため「平衡状態」に達しているだけです。

「安い」と感じるのは錯覚であり、私は決して割安ではないと考えています。

 

金融イベントに注意!

たしかに指標的には割安です。

PER:6.20倍

PBR:0.68倍

しかし、PERやPBRだけを見て割安と判断するのは危険です。

今後、金融引き締め等の動きがあればここからでも株価は下がるでしょう。

 

ちなみに、オリックスは金融政策に敏感に反応します。

・リーマンショックで95%下落

・チャイナショックで35%下落

オリックス株は金融絡みの事件が起きると恐ろしい下げ方をします。

業績が良いから・指標的に割安だからという理由で安心するのはキケンです。

何かが起きたら一目散に逃げる準備をしておきましょう。

 

日経平均の動きにも注意!

オリックスは日経平均にも連動しているので、日経の暴落にも注意が必要です。

逆に、現在2万円台の日経がさらにバブル化するのは少し甘いように思います。

そして万が一、日経が上昇しても機関投資家が動かない限り株価は上がりません。

そもそも浮動株が少ないので、大きな資金が入ってくるとは考えにくい状況です。

株式保有比率は次の通り。出典:オリックス

・外国法人:47.8%

・金融機関等:37.0%

・個人11.2%

・その他4.0%

このような状態であり、浮動株が少ないのが特徴的です。

*約85%の株は機関投資家がホールドしている状況です。

**浮動株が少ないので売買高が増加すると株価が大きく動く可能性があります。政府の金融政策には特に注意が必要です。

 

オリックスの基本情報

オリックスの事業内容

金融業がメインですが、その他様々な事業を展開しています。出典:オリックス

事業を分散することで安定した利益を生んでいるようです。

*過去には他分野に手を広げすぎて倒産した企業もありましたが、オリックスは安定した事業展開を行っているようです。(業績を見れば分かります)

 

オリックスの参考指標

株価:1569

PER:6.20倍

PBR:0.68倍

配当利回り:4.84%

自己資本比率:23.8%

配当利回りが高い。

PER(6.20)は同業他社と比較しても割安であることが分かります。

また、5%近い配当利回りも魅力的です。

株主優待も充実しているので、たしかにお得感は否めません。

 

オリックスの業績推移

出典:日経新聞

直近の業績は非常に安定しています。

 

営業利益の推移

2015年:2568億円

2016年:2877億円

2017年:3292億円

2018年:3361億円

2019年:3294億円

営業利益も非常に安定しています。

 

オリックスの配当金推移

出典:オリックス

毎年増配されています。

業績・配当ともに最高の状態ですね。

 

オリックスの株価チャート

・10年チャート(日足)出典:Yahoo!ファイナンス

安倍政権の金融政策(量的緩和)から1,000円台を突破しています。

 

・5年チャート出典:Yahoo!ファイナンス

この5年間は1,500~2,000円を上下動している状況にあります。

 

オリックスの株主優待

権利月:3月・9月

株主優待に必要な株数:100株

100株持っていれば5,000円相当のカタログギフトがもらえます。

出典:オリックス

Aコース:1万円相当

Bコース:5,000円相当 

*Aコースは3年以上の継続保有が必要

 

オリックスに使える投資法

ここまで、オリックスの特徴を見てきました。

・業績抜群の超優良銘柄

・株価はボックス圏を形成

・金融政策に過剰反応する

このような銘柄には次の2つの手法が最適です。

 

積立投資(初級者)

超優良企業であることに加え、事業の分散化により安定性は抜群です。

配当も高いので、月額一定額を積立投資すると効果的です。

・含み損を抱えても損切らない

・含み益を伸ばせたら売却OK

売買差益&配当・優待も狙える戦略です。

少額で積み立てたい場合は【SBIネオモバイル証券】が役立ちます。

*投入金額を自由に設定できます。

 

うねり取り&波乗り投資法(中級者)

手法を学習できる場合はこちらの投資法も有効です。

https://heishicho.net/%e3%80%90%e6%a0%aa%e5%bc%8f%e6%8a%95%e8%b3%87%e3%80%91%e7%9b%b8%e5%a0%b4%e5%b8%ab%e6%9c%97%e3%81%ae%e3%80%8c%e3%81%86%e3%81%ad%e3%82%8a%e5%8f%96%e3%82%8a%e3%80%8d%e3%81%ab%e3%81%a4%e3%81%84%e3%81%a6/

これらの投資法が有効な理由は2つ。

 

①業績が安定

うねり取りや波乗り投資法は長期投資なので盤石な経営基盤が必要です。

その点、オリックスが倒産する確率は極めて小さいので対象銘柄として最適です。

 

②ボックス圏を作る性質

同じ価格帯を上下動する銘柄は動きが読みやすいので、仕掛けが簡単です。

また、たとえ仕掛けをミスっても同値撤退できる確率が高まります。

ミスって塩漬けてしまっても業績が良く、配当も高いのでダメージは少ないでしょう。

 

リバウンド投資法(上級者)

資金効率が最高です。

何らかのイベントor日経の下げに連動して暴落したら仕掛けます。

積立投資やうねり取りよりもシビアなリスク管理が必要です。

うねり取りで学んだ建玉操作で出来るだけ約定値を下げましょう。

 

まとめ

オリックスは超優良企業ですが、株価と業績は必ずしも連動しません。

現状、大口投資家の持ち合いによる平衡状態にありますが金融イベントには注意が必要です。

投資するときには一撃必殺級のダメージを避けることを最優先しましょう。