板情報はシンプルですが勝つためのヒントがたくさん詰め込まれています。
ただ、初心者が全ての情報を一度に読み取ることは不可能です。
まずは個々の課題に分けて板読みの練習を行うのがBESTでしょう。
以下、板読みの練習をするときのチェックポイントを8Stepで解説します。
Contents
①歩み値の色を識別できる

歩み値の色で株価の上下動が分かる必要があり、これは板読みの基本です。
赤:株価の上昇
緑:株価の下落
白:同値での約定
*各ツールによって色は異なる
超基本事項ですが、これは板読みの生命線である歩み値読解の基本です。
赤・緑・白の色分けが当たり前の状態になるまで続けましょう。
②巨人の注文を認識できる

歩み値に大きな注文が流れた時には瞬間的に「巨人が動いた!」と認識する必要があります。
なぜならデイトレードの基本は巨人の動きを把握することだからです。
・小さな注文:個人の注文
・大きな注文:巨人の注文
これは個人と巨人の注文を識別して、強い側(巨人側)に便乗するためです。
サイズの大きな注文を他とは異質な注文として認識できるようになる練習を意識的に繰り返しましょう。
③歩み値のスピードから参加者心理が読み取れる

次は歩み値のスピードの変化を認識し、相場参加者の心理状態を読み取る練習です。
板情報を見ていれば分かりますが、歩み値は時間帯や場面によってスピードや挙動が異なります。
・寄付き:かなり速い
・ライン上:速く複雑
・悪材料:混乱気味
・後場:かなり遅い
特に主要なライン付近では歩み値が独特の動き方をします。
*ライン=多くの人が意識している価格帯
これは参加者が何らかの心理変化により、実際に行動していることを表しています。
歩み値の動きには参加者心理が反映されている
ライン上では多くのデイトレーダーの思惑が交錯し、それが歩み値のスピードや複雑な動き方に反映されています。
まずは穏やかなスピードで①②の練習を繰り返し、同時に歩み値のスピード・挙動も認識できるようになりましょう。
そして次にはスピードが速く、複雑なライン上の動きでも把握できるようになりましょう。
④買い方・売り方の優劣が判断できる

次に、買い方・売り方の優劣を判断する練習です。
板情報を見ていると、買い方が優勢になりチャートにもその変化が反映される場面があります。
それとは逆に参加者が弱気になって売りが連続し、値段が急落する場面もあります。
・買い方優勢
・売り方優勢
これは参加者心理によって板上およびチャート上にはっきりと表れる変化です。
デイトレは実際にモニターを見ているデイトレーダー同士の駆け引きなので対戦相手の心理変化が読み取れると格段に優位性が増します。
ここまで来ればチャートだけを見ていた頃とは比べ物にならないほどの勝率を叩き出せるようになります。
⑤ライン上の現象を把握できる

ライン上で何が起きているか分かるようになると株価がラインで反転するのかラインをブレイクするのかが分かります。
*ライン付近はかなり特殊で複雑な値動きをするので特に注意して板情報を読み取る必要があります。
その時最も注意すべきはもちろん巨人の動向であり、大きな注文がどのようなタイミングで出現し、約定しているのか見ていく必要があります。
ライン付近では巨人の出現率が高い
そしてデイトレ参加者が意識している主要ラインをぶち抜かれるタイミングとその後に続いてどのような注文が流れるのかを意識して見てみましょう。
一時的に相場を支配できる巨人の息吹と、ワナにかかってあわてて損切り注文を出しているカモトレーダーを画面越しに感じられるようになればOKです。
⑥いつもとは違う状況を認識できる

毎日のように板情報を見ていると、「いつもとは違う状況」が認識できます。
・異常に大きな注文が入っている
・売りが続いているのに買い板が一向に落ちない
これはもちろん巨人の仕業です。
*見せ板やアイスバーグ注文については解説済み(以下記事参照)


見せ板やアイスバーグ注文(orステルス注文)というのは、「普通とは異なる状況」が認識できればすぐに分かります。
①~⑤までの基礎練習をしっかり積んでおくことが大切です。
⑦実際に資金を投入して利益が出せる

見ているだけでなく、実際に資金を投入して利益を出せる必要があります。
デイトレはマネーゲームであり、駆け引きを間違えば一瞬にして勝ち組のカモになってしまいます。
・いつ攻撃するのか?
・いつ利確するのか?
・ミスった時はどうする?
このようにかなり複雑な駆け引きを覚えていく必要があります。
またライントレードとの合わせ技を使うのであれば、主要ラインがぶち抜かれる一瞬前にポジションを取る必要があり、かなりの瞬発力を要求されます。
間違った判断や、タイミングを間違えると一瞬で巨人のワナにかかってしまうので相当な修練が必要です。
⑧損益曲線が右肩上がりになる

トレード内容は必ず記録に残して、損益状況をグラフで表現することが大切です。
損益曲線が右肩上がりになっていればあなたは勝ち組にいることが分かります。
*記録のつけ方は以下記事参照

以上のようにデイトレで勝つためにはかなり長期的な修練を必要とします。
チャートしか見ていないデイトレーダーが勝てないのは当然として、板読みトレーダーの間でもかなり過酷なバトルが繰り広げられているのが現状です。
板読み練習まとめ

板読みの訓練をする時の注目ポイントは次の8つです。
1.歩み値の色を識別できる
2.巨人の注文を認識できる
3.歩み値のスピードから参加者心理が読み取れる
4.買い方・売り方の優劣が判断できる
5.ライン上の現象を把握できる
6.いつもとは違う状況を認識できる
7.実際に資金を投入して利益が出せる
8.損益曲線が右肩上がりになる
なかなか大変ですが、一歩ずつステップアップしていきましょう。
追伸~私の板読み学習法~

それではこの記事の最後に、その昔私が行った板読み学習法をお伝えします。
私もその他の参加者と同じように、はじめは板情報など全く見ていませんでした。
「これ、何のためにあるの?」
「てか、この左側に流れている数字(歩み値)って意味あるの?」
チャートだけでトレードしていた私は完全なるカモ状態でした。

板情報の重要性に気付いたのは相場に参入して1年以上経過してからのことでした。
様々な情報を集めていくうち、私は板情報の重要性を認識したのです。
デイトレは板が読めないと絶対に勝てない!
そのことに気付いた私は板読みの学習を始めました。
しかし・・・
板読みに関する情報はほとんど出回っていませんでした。(現在も同様)
したがって、私は手に入る全ての書籍・教材を買いまくりました。
まず買ったのがコレ↓
板読みトレーダーが書いたデイトレードの考え方が記された本です。
率直な感想は、
「たしかにまともなことを言っている!」
「すばらしい考え方をしている」
と思いました。
ただ、本では実践的な方法がわかりにくかったため、「動画で実際の板読みを見てみよう!」と思い、コレも買いました↓
ちょっと高かったのですが、「板読みができるようになるなら安いものだ!」と思い今度はDVDで学習をはじめました。
DVD版では実際の映像を交えながら解説してくれるので、本より圧倒的に分かりやすかったです。
・板を見ることで参加者の行動が分かる
・板読みとは他の参加者心理を読むこと
「なるほど、自分ではなく相手の心理を読むことが必要なのか!」と分かりました。
重要なことを教えてくれたDVDをもとに、さらに板読みの練習を重ねていきました。
1日中、証券ツールの板情報の変化を観察したり、YouTubeにアップされている映像を見ていました。
しかし、どうもしっくりこない・・・
対戦相手の心理を読むことまでは分かったのですが、観察ポイントが今一つはっきりしませんでした。
「具体的に何に注意して板情報を見ればいいんだ?」
この疑問に答えてくれたのが次の本でした↓
この本はkindle(キンドル)というamazonが販売している電子書籍ですが、398円という安さでした。
正直、はじめは値段が安いことでこの本を甘く見ていたのですが、読んでみるとその内容にビックリ!
板読みの観察ポイントから具体的な考え方まで、貴重な情報が詰まっていました。
板読みの観察ポイントから相場の裏側まで分かる内容です。
板情報を読解する時に重要な観察ポイントが明確に理解できれば、板を見る時の考え方が全く変わります。
「板情報の意味が分かった!」
この本の情報はとても398円とは思えないもので、デイトレーダーは絶対に読むべきだと断言できます。
*ただしこの本はAmazonの電子書籍である「kindle」限定です。kindleについては以下記事が参考になりますよ。

やはり、全くの0からノウハウを構築するのは困難な上に時間がかかります。
「何を考えながらどこを見れば良いのか?」が分からなければ板情報はただの数字でしかありません。
しかし、この数字が読めるかどうかでデイトレーダーとしての運命は180度変わってくるでしょう。
この本は板読みの学習方法を完璧に言語化してくれているので、デイトレに資金を投入する前に是非読んでおくことをおすすめします。
また、これからデイトレを始める方は以下記事も参考になりますよ。
