株の基礎知識

【2019年8月】アメリカの利下げにも関わらず株安になった原因とは?

2019年7月末のFOMCではアメリカが予想通りの利下げを発表しました。

*FOMCについては以下記事参照

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普通は利下げが発表されると株高になりますが、なんと今回は真逆の反応。

・NYダウは急落

・日経平均も急落

「利下げ=株高」とタカをくくっていた人はダメージを受けたかもしれません。

相場での思い込みは非常に危険です。

しかし、どうして今回は利下げが株安につながったのでしょうか?

その理由は「すでにマーケットが利下げを織り込んでいたから」です。

今回の場合、FOMCの前から権力者たちが利下げにもっていく雰囲気を全開にしていました。

利下げが実行されて当然の雰囲気が市場に蔓延していたのです。

その結果、投資家たちは利下げを見越して早めにポジションをとっていました。

「利下げになったら儲かるぞ!」

「0.5%は利下げになるだろう!」

こんな感じですね。

そして、結果的に利下げにはなりましたが、肝心の利下げ幅は0.25%止まり。

市場の期待(利下げ幅0.5%)が大きかった分だけマイナス印象の方が大きく、参加者の多くがFOMC前に取ったポジションを手放したのです。

その結果、下げが下げを呼び、利下げにも関わらず株価は暴落したのです。

 

今回の教訓

相場では「利下げ=株高」という短絡的な発想は通用しません。

もっと深く掘り下げて学ぶ必要がありますが、どんなに考えても予想できないことが普通に起きます。

*相場はフェイントの達人なので、常に身を守る意識が必要です。

ポジションをとる時は何らかの狙いがあるでしょうが、結果は誰にも分かりません。

値動きだけが正しい相場で生き残るためには徹底したリスク管理が必要なのです。